気温も暖かくなってきて、健康やダイエットのために、ランニングを始めてみたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんなときに気を付けておきたいのが、シンスプリント。
シンスプリントは、ランニングの繰り返しによってすねに痛みが起こる障害で、放置しておくと痛みが増したり、何もしていなくても痛みがある状態まで悪化してしまうこともあります。
ランナーの皆さんは、この記事を読んで、痛めてしまう前の予防にお役立てください。
また、シンスプリントの疑いのある人は、適切な処置をして早期復帰を目指しましょう。
シンスプリントとは
脛骨と付着する筋肉
脛骨の周りにある骨膜が炎症を起こすスポーツ障害で、走ったり、ジャンプなどをする動作の繰り返しにより発症します。
特に、中・長距離ランナーの選手に多く見られ、運動量が急激に増加することによって起こりやすくなってしまいます。
原因
原因は主に、以下のようなことが考えられます。
1.過度な運動量
2.下肢の柔軟性不足、筋力不足
3.ソールが薄くて硬い(シューズが消耗している)
4.回内足、偏平足など
5.硬いグラウンドや路面でのランニング
改善策
痛みがひどい場合は、まず運動を中止し安静にしましょう。
それほど痛みは強くない場合は、運動とリハビリを並行して進めていくことも可能です。
リハビリを行う場合、下肢の柔軟性不足を改善していくメニューが中心になります。
後脛骨筋(ふくらはぎの深いところから足裏にかけてある筋肉)の柔軟性を獲得することが予防につながるという研究結果もありますので、病院などでもこの辺りにアプローチをしていくことになるのではないでしょうか。
大学陸上中・長距離選手のシンスプリント既往脚では,非既往脚と比較して,後脛骨筋の筋硬度が高いことが明らかとなった。本結果から,後脛骨筋の柔軟性を獲得し,運動による下腿の筋膜および骨膜への伸張ストレスを軽減することでシンスプリントの予防に繋がることが示唆された。
引用文献:シンスプリントと関連するのはどの筋か 佐伯 ら
足裏やふくらはぎの柔軟性が大切、というのはこうした研究からも明らかですね。
自分でもできる事として、テニスボールなどの硬すぎないボールを足裏で転がす、ふくらはぎのストレッチおよびマッサージなどがありますので、日頃のケアも行っていきましょう。
靴やインソールは合っていますか?
普段使っているシューズを見直してみることも必要かもしれません。
ランニングシューズはサイズがあったものを選ぶことはもちろんのこと、足裏の負担を減らすためにクッション性に優れたものを選ぶようにしましょう。
かかとなどがすり減るなど、使い古したものは足への負荷もかなり大きくなりますので、極力状態の良い靴を使う意識も大切です。
なお、回内足や偏平足の方は足裏への負担が特にかかりやすいため、オーダーメイドでのインソール作成を検討しても良いのではないでしょうか。
予防の観点でも、足底部のアーチを適切な状態にしておくことは重要な要素ですからね。
走る場所にも気をつけよう
ランニングをする場所も重要です。
可能であれば舗装されたアスファルトの上ばかりではなく、土や天然芝を選びましょう。
一般のランナーは、走る場所を確保することも難しいですが、少しでも身体に優しい場所を選んでいきたいですね。
まとめ
今回は、シンスプリントの原因や改善策について見てきましたが、シンスプリントは疲労骨折と混同しやすいため、注意が必要です。
その後の対処法も違うので、専門家に見てもらうことは非常に大切です。
もりいち鍼灸接骨院では、独自のメソッドを用いて根本原因を見つけ、一人一人に合ったセルフケアをお伝えしています。
この方針により、多くの方が自分の習慣を変えることに成功し、痛みの起きにくい身体を手にいれています。
以下のページではこれまでの事例も掲載させていただいておりますので、ぜひご覧ください。