腰痛で病院に行ったら「腹筋を鍛えてください」
と言われたので腹筋運動をしてみたら、なんだか腰が痛くなる。
このようなケースは多いようです。
ここには「腹筋運動」に対する誤解が見て取れます。
そのまま腹筋運動をしてしまうと腰痛が悪化する恐れがありますので、まずはストップしてください。
今回は腹筋運動と腰痛に関する誤解を解消したうえで、正しい腹筋の方法をお伝えしていきます。
腹筋運動で腰が痛くなる原因
腹筋運動をして腰が痛くなる原因は「腹筋運動は腹筋だけを使っているわけではない」からです。
世間一般的に腹筋として行われている「上体起こし」は、どちらかというと腸腰筋という筋肉が作用しているため、この腸腰筋のうち大腰筋が腰椎を引っ張ってしまい腰部へのストレスが大きくなってしまうんですね。(あくまでいくつかある原因の一つです)
腸腰筋の作用として股関節の屈曲がありますが、腹筋運動の形はまさに股関節の屈曲運動です。
ですので、腹筋を鍛えてくださいと言われたからといって、上体起こしを選ぶのは正しい選択とは言えません。
正しい腹筋とは
腹筋群を鍛えたい場合「ドローイン」で腹横筋を鍛えることがオススメです。
なぜなら、近年の研究においては腹筋群のうち、最深層にある「腹横筋」が腰痛の発症に関わっていることがわかっているからです。
腰痛により受診経験のある群は,他群と比較して,脊椎の安定性に関与する腹横筋の筋厚が減少していた が,表在筋(内腹斜筋,外腹斜筋)の筋厚は増加していた.
腰痛経験の有無にて比較した腹横筋および周辺筋膜の変化 ~超音波画像を使用して~ 順天堂スポーツ健康科学研究 第 2 巻 Supplement (2011)
腹横筋は一番深いところにある腹筋でコルセットのような役割を持っており、動作を行う際に体幹を安定させ腰椎などへの負荷を軽減します。(フィードフォワード作用)
ですので、腰痛で悩まされている場合は腹筋群の中でも腹横筋に注目して鍛えてみるのが良いかもしれません。
まとめ
今回は、腹筋をすると腰が痛くなるケースについて見てきました。
同じ腹筋でも、種類によって鍛え方が少し異なることがあるので、自分の課題を把握してから行うことが大切ですね。
世間一般的に腹筋と呼ばれている「上体起こし」では、得たい効果がもたらされない可能性が高いです。
もりいち鍼灸接骨院では、独自のメソッドを用いて根本原因を見つけ、一人一人に合ったセルフケアをお伝えしています。
この方針により、多くの方が自分の習慣を変えることに成功し、痛みの起きにくい身体を手にいれています。
以下のページではこれまでの事例も掲載させていただいておりますので、ぜひご覧ください。
https://moriichi-ss.com/index.html